グランツーリスモ6/PS3リプレイデータで実走行エミュレーション(1)【2017/12/15】
国際画像機器展2017で展示したデモのレポートを2回に分けて掲載します。英語版レポートは以下よりご覧ください。
»English version

展示会では、CG走行映像と走行データ(CAN信号)を、同期転送するデモを展示しました。
今回のデモの趣旨は、高価なCGツールを使用しないで、グランツーリスモ6/PS3を使用して簡易的な走行シミュレーションを実行することです。
Vector社CANapeと弊社SVO-03とSVM-03は、既にご使用になっているお客様は多いと思います。
この環境があれば、安価な走行テスト環境が構築できます。

グランツーリスモで作成したCG動画と走行データを、CANapeとSVO-03を使用しFPDLinkⅢ&CANデータとして送り出せます。
データの受け側はECUですが、今回はCANapeとSVM-03で受け取っています。詳細は本文をご参照ください。

【デモ全体構成概要】
①映像データの転送:弊社のSVボードとVector社のアプリ(CANape)を使用しました。
②走行データの転送:Vector社のアプリ(CANape)とCAN転送用デバイスを使用しました。
③CG映像と走行データの作成:PS3のゲームソフトのリプレイデータを使用しました。
上記①~③構成とVector社のアプリ「CANape」を説明します。


①映像データの転送構成
PC間の映像データ転送は弊社のSVボードを使用します。使用したデバイス構成等は下図の通りです。

【使用したデバイス】
・SVO-03U&P (弊社ボード)
・NV021-A (弊社ボード)
・NV012-C (弊社ボード)
・SVM-03 (弊社ボード)
・PC (2台)

【映像データ転送構成】 【デモで使用した各SVボードの入力/出力規格】
・SVO-03U&P
HDMIの信号を取り込んでUSB3.0ポート、もしくはパラレルポートに出力するためのボードです。パラレルポートに出力するモードで使用し、NV021-Aへデータを転送します。

・NV021-A
パラレル信号を取り込んでFPD-LinkⅢ信号に変換するためのボードです。

・NV012-C
FPD-LinkⅢ信号を取り込んでパラレル信号に変換するボードです。

・SVM-03
パラレル信号を取り込んでUSB3.0ポート、もしくはHDMIポートに出力するためのボードです。USB3.0ポートに出力するモード(UVCモード)で使用し、PCへデータを転送します。

今回の構成ではSerDes変換(FPD-LinkⅢ)を行っておりSVM-03側を仮想ECUとしています。


②走行データの転送構成
PC間の走行データ転送はVector社のデバイスを使用します。使用したデバイス構成等は下図の通りです。

【使用したデバイス】
・VN1610 CAN Interface (Vector社, 2個)
・Vector CANcable 1 (Vector社)
・PC (2台)


・VN1610 CAN Interface
CAN高速トランシーバーです。
USB2.0コネクタとD-SUB コネクタを有しており、今回のデモではUSB2.0側をPC、D-Subコネクタ側を Vector CANcable 1へと接続して走行データの転送を行いました。

・Vector CANcable 1
VN1610 CAN Interface同士を接続する場合に使用します。

※Vector社ホームページは以下になります。
https://jp.vector.com/vj_index_jp.html

次回に続く・・・

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