Jetson™nanoはNVIDIA社から発売されている128基のGPU搭載する手のひらサイズの小型コンピューターボードです。最新の画像分類、物体検出、セグメンテーション、音声処理などのアプリケーションにおいて複数のニューラルネットワークを並行して行う処理を小型サイズ、低電力、低コストで実現可能です。
このJetson™nano開発者キットにはMIPI CSIのカメラ用コネクタがついていますので、SONY社製イメージセンサIMX219を使ったRaspberry Pi Camera Module V2(以降、ラズパイカメラと記す) 800万画素カメラモジュールを簡単に接続できます。
カメラを接続することで高解像度の画像と映像をJetson™nanoに取り込むことができ、組込みAIに活用できます。
SVO-03-MIPI Jetson™nano対応版は、「SVO-03-MIPI」に I2C 応答機能を追加したもので、 Jetson™nanoと接続した際に「SVO-03-MIPI」をラズパイカメラとして認識させて映像を転送するボードになります。
SVO-03-MIPI はJetson™nano上で『/dev/video0』にマウントされたカメラデバイスとして認識されます。Linux システムから認識されますので、GStreamer、OpenCVなどのフレームワークに対して映像を入力できます。
弊社ではこの Jetson™nano のMIPI CSIカメラ用コネクタに、SVO-03-MIPIを接続する為の接続ボード(NV011-D)を用意しております。このキットは標準的な販売品目ではないので、詳細は弊社までお問い合わせください。
通常の開発においてはこの図【カメラを使った場合】のようにJetson™nanoにラズパイカメラを接続して撮影しながら開発を進める必要があります。
弊社のMIPIジェネレータ「SVO-03-MIPI」を使うことでラズパイカメラの代わりに映像をJetson™nanoにいれることが可能です。これにより製品の評価、テストなどの効率化を支援いたします。
Jetson™ nanoのCSI ポートにMIPIジェネレータ「SVO-03-MIPI」を 15pinFFCケーブル で接続し、映像をHDMI経由で Linux システムに出力ができるため、Jetson™ nanoによるAI画像解析、物体認識、姿勢推定などの検証が可能になります。
この図はHDMI経由で映像を入力するモードとなります。PCのHDMIポートから出力される映像をSVO-03-MIPIでRGBからRAW 10bit変換を行いJetson™nanoに映像をいれることができます。
PC上では拡張ディスプレイとしてSVO-03-MIPIが認識されますので、そこに流したい映像をおくことでリアルタイムに映像を送信できます。これにより録画してある映像ソースを入れ替えて検証が可能です。また市販のビデオコーダーのHDMI端子から出力する映像を使うことも可能です。その場合、解像度は1080pまたは720pの映像に限定されます。
PCで再生した映像データを「SVO-03-MIPI」から出力することで、PC上に保存された映像データをJetson™ nanoの映像ソースとして使用できます。Jetson™ nano に映像を入れることにより AIの画像認識モデルの開発が可能です。
この図は USB 経由で映像を入力するモードとなります。まず弊社の SVM-06 ボードに ラズパイカメラ用の I/F ボードである
NV011-D を取り付けてラズパイカメラの映像を AVI 形式で PC に保 存します。
次に PC 上に SVO-03-MIPI を購入時に同梱されています再生ソフト SVOGenerator を立ち上げて、まずはファイルオプションの設定画面で RAW 10bit を選択します。先ほど録画した AVI 形式のファイルを選択し、出力タイミング等の設定を行い、コントロール画面で Play ボタンを押します。するとラズパイカメラで録画した映像を SVO-03-MIPI を経由して Jetson™nano に映像をいれることができます。
このようにラズパイカメラで撮影した保存映像をなんども繰り返し再生することができますので、開発の効率化が図れます。
SVO-03-MIPI は USB 3.0 または HDMI 経由で入力される映像信号を MIPI CSI-2 信号に変換するためのボードです。USBモードと HDMIモードは DipSW で変更できます。
USBモードでは PC に保存された非圧縮 avi ファイルもしくは frm ファイルを MIPI CSI 2 映像信号に変換して出力します。
出力ピクセルフォーマットはYUV4:2:2 8bit, Raw10, Raw12, Raw20, RGB24 に対応します。
HDMIモードでは HDMI コネクタから入力された映像信号を MIPI CSI-2 映像 信号に変換して出力します。入力画像フォーマットは標準でYUV4:2:2 8bit および RGB24 形式に対応します。
HDMIレシーバとして動作しますのでレシーバが対応する解像度やタイミングを HDMI トランスミッタ に通知するために、 EDID (Extended Display Identification Data) の設定が必要となります。
注意事項:記載された商品名、社名は各社の商標です。本資料は仕様変更の為予告なく変更する場合があります。